省エネ・創エネ お役立ちコラム
2018年04月02日太陽光発電
2018年度 再エネ賦課金、太陽光10kW以上の買取単価が決定!
【2018年度 再エネ賦課金、太陽光10kW以上の買取単価が決定!】
2018年度の再エネ賦課金が2.90円/kWhに決定しました。
この単価は、2018年5月から2019年4月までの電気料金に適用されます。
また、10kW以上2,000kW未満の太陽光発電の買取単価が18円/kWh(税別)に決定しました。
経済産業省HP
http://www.meti.go.jp/press/2017/03/20180323006/20180323006.html
ところで、皆さん、この再エネ賦課金についてご存知ですか?
正式には「再生可能エネルギー発電促進賦課金」といいます。
電気料金のお支払いをされている全ての方が、この再エネ賦課金を負担されています。
電気料金の明細を確認してみて下さい。
料金内訳のなかに必ずこの「賦課金」という項目があるはずです。
「こんな料金がかかってたなんて知らなかった!」という方も多いのではないでしょうか。
【再エネ賦課金とは】
2012年、再生可能エネルギーの「固定価格買取制度」が開始されました。
この制度により、太陽光発電や風力発電、水力、バイオマスなどの再生可能エネルギーで発電した電力を、電力会社が高い単価で買い取ることになり、この電力を買い取るための費用を、電力をご利用されている全ての方が、賦課金というかたちで負担することになりました。
当時、まだまだ導入コストが高かった再生可能エネルギーの設備であったため、売電単価を高くすることで導入を促進しようとしたのです。
結果、再生可能エネルギーのなかでは、太陽光発電がもっとも普及してきましたが、この普及を支えているのは、全国の全ての電力消費者なのです。
【再エネ賦課金の推移】
2012年度から始まった「再エネ賦課金」ですが、2012年度の賦課金単価は0.22円/kWhでした。
それが今年、2018年度では2.90円/kWhと2012年度時単価の約13倍になっています。
賦課金は、電力の使用量に比例しますので、月間の電力使用量が1,000kWhの方であれば、上記の年間負担額の倍となります。
【再エネ賦課金はいつまで上昇するのか?】
再エネ賦課金による負担がこれだけ大きくなってきていると、いったいいつまで上昇するのかが気になるところだと思います。
このグラフは、過去、環境省において再エネ賦課金単価の推移を予測したものになります。
もっとも導入量が多いケースとしての高位において、2030年付近で2.61円/kWhとの予測をされていますが、2018年度単価が2.90円/kWhとなりましたので、すでにこの予測を大きく超えていることになります。
太陽光発電設備の導入がもっとも多かった2012年~2015年であること、現在も発電を開始する設備が増え続けていることから、2012年~2015年に設置された発電設備の買取期間が終了する2032年~2035年頃までは上昇を続け、その後は賦課金単価は下落していくと考えられます。
国も予想以上の導入量だったのでしょう。
上昇し続ける賦課金による国民負担を抑えるため、法改正を行い、また、売電単価も低下してきましたので、賦課金の上昇は今後緩やかになるだろうと考えられます。
【太陽光発電は自家消費がお得!】
再エネ賦課金の上昇に伴い、購入する電力料金は、従量電灯契約で1kWhあたり約28円、また、電化住宅向けの料金プランでは日中の料金は1kWhあたり40円を超えます。
いずれの料金プランにしても、発電した電力は、売るよりも使ったほうがお得です。
売電単価が高かった今までは、売電量を増やすことがお得でしたので、設置可能な限り目いっぱい大容量の太陽光パネルを設置することが多かったですが、これからは、自分の家で消費できるだけ発電できれば良いという小容量の発電システムが主流になってくるでしょう。