省エネ・創エネ お役立ちコラム
2017年07月27日太陽光発電
過積載(かせきさい)って
太陽光業界では現在『過積載』というワードが注目を浴びています。
あまり聞き慣れないこの過積載とはどういう意味なのでしょうか?
ちなみに過積載と聞くと悪い意味で感じてしまう方もいらっしゃると思いますが太陽光においてはそんな事はありません。
【発電出力とパワーコンディショナーの定格容量との関係】
太陽光の発電出力はパワーコンディショナーの定格容量に相当します。
パワーコンディショナーとは直流電気を交流電気に変換する機械で太陽光設置には必ず必要な機械になります。
定格容量が5kWの場合は、5kWまでを変換する能力を持っているという事になります。
それは、発電出力が定格容量を超えてしまった場合に、その超過分はロスされてしまいます。
つまり6kW発電しても1kWはロスされます。
もったいない話しですね。
その為、発電量の1番多い昼間でもロスを起こさない太陽光パネルの設置容量の設定が基本でした。
それに対し『過積載』とは逆の発想です。
昼間のロスはしょうがない!
その代わり朝夕の発電量を増やして総発電量を増やそう!
という考えです。
【過積載の発電イメージ】
グラフをご覧ください。
※引用元 ソーラーサポートセンター様
https://sorasapo.com/
Aが通常の太陽光発電の推移グラフです。
昼間のピーク時でもピークカットライン(パワーコンディショナー定格容量)
を下回っているのでロスは全くありません。
これを過積載にして発電量を増やすとBとCの曲線になります。
発電量が増えたのが分かるかと思います
発電開始時間が早くなり、発電終了時間が遅くなっているのも過積載によるメリットの1つになります。
Bは元より増えた発電量です。
発電時間も瞬間発電量も増えました。
ただし昼間のピーク時はピークカットライン(パワーコンディショナー定格容量)を超えた為、その越えてしまった分はロスしてしまいます。
そのロスされてしまった発電量がCになります。
B=増えた発電量 C=失った発電量 なので
B>Cとなれば過積載により総発電量が増えた事になります。
【施工前の注意点】
ただし注意点があります。
過積載した方がパネル枚数を増やしているので
当然設置費用も増えてしまいます。
よって過積載により増えた発電量の売電収入が設置費用を上回る事が必須となります。
例えば50万円設置費用が増えたとしたら50万円以上の売電収入が増える事が必須になります。
この過積載の方法は、これから太陽光パネルを設置したいと考えている方
既に設置した太陽光パネルをもっと増やしたいという方
どちらにも対応可能の考えです。
ただし、既に太陽光設置済みで過積載を利用してもっと増やしたいという方は、一度
現状の確認が必要になります。
メーカー保証、売電期間、売電価格に関わってきますのでご相談、ご連絡下さい。
施工の可否、収支予測等を判断させて頂きます。