省エネ・創エネ お役立ちコラム
2019年07月11日太陽光発電
固定買取終了を迎える皆様へ 固定買取終了時の注意点
【固定買取終了を迎える皆様へ 固定買取終了時の注意点】
新聞紙面等で「固定価格買取終了」の記事が掲載されたことによって、「売電が終わってしまうって本当ですか?」などのお問合せを数多くいただいています。
なかには、5年前に太陽光を設置された方からも「売電が終わってしまうと聞いて蓄電池を考えようかと・・・。」というお問合せもいただき、一連の報道から多くの方々が困惑されたことは確かだと感じた次第です。
【買取期間満了年月を確認しましょう】
現在、太陽光発電を設置されている方も、これから太陽光発電を設置される方も、固定価格で売電できる期間は10年間に変わりはありません。(10kW未満の住宅用太陽光発電)
2009年に固定買取制度(当時は48円/kWh)が始まりましたので、2009年以前に売電を始めた方は、2019年に買取が終了します。
期間の途中で固定価格が終了することはありませんのでご安心ください。
2019年度の買取価格は24円/kWh(中部電力さま管内等)です。
経済産業省では、住宅用太陽光発電の2020年度の固定買取制度は残す方向で検討されていますが、現在、買取価格は決まっていません。
買取期間の終了時期については、現在、買取をしている電力会社から終了時期の数ヶ月前に通知が届くことになっています。
または、電力会社から発電開始後に発行される「発電設備の連系に関するお知らせ」(中部電力さまの書類名称)という書類から判断することができます。この書類の中の「系統連系・受給開始日」の欄に記入されている日付が発電開始日になりますので、その日付から10年後が買取終了時期になります。
書類が見当たらないという方は、太陽光発電を購入した販売会社や電力会社さまに問い合わせれば確認することができます。
【固定買取期間満了後も売電できます】
10年間の固定買取期間が終了しても買取価格が0円になってしまうわけではありません。
各電力会社等から新たな買取メニューが発表されています。
中部電力さまからは4プランの新たな買取メニューが発表されました。買取単価はメニューごとに異なりますが、8円/kWh~12円/kWhです。
ただし、新たな買取メニューへ加入するためにはWeb申し込みが必要ですのでご注意が必要です。
もし、なにも申し込みをしないまま10年間の固定買取期間の満了をむかえた場合は、自動的に7円の買取単価へ移行してしまうということです。
中部電力さまでは、今年の10月~11月に買取期間満了を迎える方は、今年9月30日までの申し込みが必要とのことですので、お早目のお手続きをおすすめします。
【太陽光発電システムを更新しても再度の固定価格買取はできません】
10年前に太陽光発電システムを設置されて48円/kWhで売電されていた方が、固定価格買取終了をきっかけに新しいシステムへ更新し、現在の買取単価においてもう一度10年間の固定買取をとお考えになられる方もいらっしゃるかと思いますが、これはできませんのでご注意ください。
経済産業省の制度上、一度、固定買取制度で支援を受けた方は、同じ場所で太陽光発電を更新したとしても、再度支援を受けることはできないこととなっています。
【売電できなくなるのはどんなケースか?】
売電できなくなるケースとして、
①売電契約の切替が滞ってしまい無契約状態になってしまう
②売電契約先の倒産
の2点がありますので、ご注意ください。
売電の契約は自動更新されるのか?
売電契約先の会社は信頼できる会社なのか?
を確認していく必要があります。
【蓄電システムを導入して元はとれるのか?】
「訪問販売から蓄電システムを購入したが、最初聞いていた電気料金の節約効果と全然違うのだけど、騙されたのでしょうか?」
こんなご相談をいただくことがあります。
「売電単価が下がってしまうことで、これからは売電するよりも蓄電したほうがお得で、蓄電システムの元もとれますよ」との説明から購入してしまうケースです。
蓄電システムを導入しても、月に節約できる電気料金は本当にわずかです。
私たちも蓄電システムの販売はしていますが、ご購入されるお客様のほとんどは、災害・停電対策として蓄電システムの導入を決定されています。
蓄電システムを導入しても導入費の元はとれません。訪問販売会社の言葉を鵜吞みにせず、複数の販売会社から情報を集めていきましょう。