省エネ・創エネ お役立ちコラム
2018年03月05日太陽光発電
太陽光発電設備工事の舞台裏(新築編)
【太陽光発電設備工事の舞台裏(新築編)】
最近では売電単価の下落に伴って、既築住宅に太陽光発電設備を設置する方はかなり少なくなったと思われます。
それに対して、新築住宅においては太陽光発電設備を設置する方が増えていると思われます。
今回は、新築住宅で工務店様等から太陽光発電設備の請負工事を実施する場合の弊社での一例を記載してみます。
①太陽光発電設備レイアウト・お見積書作成
・工務店様等からいただいた図面を基に、太陽電池モジュール(以下「太陽光パネル」)レイアウトを作成。
太陽光パネルの設置容量のご指定(4kW程度を希望等)がある場合は、ご指定通りに作成。
また、お見積書を作成するにあたって、太陽光関連機器(パワーコンディショナー、接続箱、送信ユニット、リモコン等)の設置場所「案」を思い浮かべながら積算。
②事前現場確認
・①で決定したプランについて、事前現場確認。
→太陽光パネルの屋根端部からの離隔距離等の確認、屋根上の太陽光パネルから屋内への入線ルートの確認、太陽光関連機器の設置予定場所の確認等々。
また、隣宅屋根等からの影の影響が考えられる場合は、太陽光発電設備の「系統」を変更して、可能な限り影響を少なくする。
(変更・改善案等がある場合、工務店様等の元請会社様へ報告・連絡・相談、ご提案。)
一例をご紹介します。
下図をご覧ください。
当初は系統①9枚、系統②9枚の2系統だとします。
しかし、現場確認したところ、午後から西隣宅屋根の影の影響が考えられるため、系統①6枚、系統②6枚、系統③6枚の3系統へ変更しました。
なぜなら、変更前の場合、西側からの影の影響を受けた際、2系統(18枚すべて)とも発電量が低下してしまうことが考えられます。
太陽光パネルは、系統別に「直列」で結線しています。
そのため、系統の一部にしか影がかかっていなくても、その系統すべての発電量が下がってしまいます。
変更後の場合、系統①6枚は影響があるものの、系統②6枚・系統③6枚の計12枚は影の影響を受けにくいと考えられます。
影が発生した時に、なるべく影響を緩和できるようにしました。
③施工(現場管理)
・②で確認・変更等したプランと同様に施工。
④検査・試運転
・お引渡し前に、事前実施。
⑤お引渡し
・お取扱い説明等。
<さいごに>
今回は、新築住宅の弊社での太陽光発電設備工事の一例を記載させていただきました。
「ポイント」は「②事前現場確認」です。これにより、上述のように「変更・改善案」がある場合、工務店様等の元請会社様へ報告・連絡・相談、ご提案をさせていただき、事前により良いプランへの変更やリスク回避が可能になります。
弊社では、それらを含めた「品質」にこだわっています!