省エネ・創エネ お役立ちコラム
2018年01月23日太陽光発電
太陽光発電システムの「発電量」って?
【太陽光発電システムの「発電量」って?】
「太陽光の発電量ってどのように変わるの?」といったお問い合わせをいただくことがあります。
下記グラフをご覧ください。
※長州産業㈱発電量シミュレーション
上図の「年間推定発電量」は、
「設置住所:富士市」
「太陽光パネル種類:単結晶」
「太陽光容量:4.256kW(304W×14枚)」
「方位:南向き」
「2階屋根勾配:4寸(約22度)」
で影の影響がない場合のものです。
年間で発電量が最も多い月は5月です。
一方、発電量が最も少ない月は11月です。
月別で見ると上記の通りですが、日別で発電量の多い天候条件をみてみると、一般的には「冬のよく晴れた日で空気が澄みきった日」の発電量が多いと言われています。
また、冬に限らず「雨上がりで空気が澄んでいる場合」も発電量が多いです。
このように、発電量は季節(月)や天候条件によって変わるものです。
さて、「発電量」は皆さんご存知のように、「売電収入」「自家消費」の「基」になるものです。
この発電量が、お客様が購入された太陽光発電システムの「予測償却期間」に関係してきます。
下記2パターンを比較してみましょう。
<パターン①>
「設置住所:富士市」
「太陽光パネル種類:単結晶」
「太陽光発電システム容量:4.256kW」
「方位:南向き」
「2階屋根勾配:5寸(約27度)」
で影の影響がない場合、「年間推定発電量:5,024kWh」。
・導入費用(例)1,300,000円(税込)
・売電単価:26円(税込)
※11年目以降は11円(税込)にて試算。
・自家消費単価:26円(税込)
※東京電力エナジーパートナー様従量電灯B契約、第2段階料金単価を採用。
・年間自家消費量が1,500kWhと仮定
→「予測償却期間:約10年」
<パターン②>
「設置住所:富士市」
「太陽光パネル種類:単結晶」
「太陽光発電システム容量:4.256kW」
「方位:東向き」
「2階屋根勾配:2寸(約11度)」
で影の影響がない場合、「年間推定発電量:4,407kWh」。
・導入費用(例)1,300,000円(税込)
・売電単価:26円(税込)
※11年目以降は11円(税込)にて試算。
・自家消費単価:26円(税込)
※東京電力エナジーパートナー様従量電灯B契約、第2段階料金単価を採用。
・年間自家消費量が1,500kWhと仮定
→「予測償却期間:約12.2年」
上記の結果、パターン①の方が、約2.2年早く償却(予測)できます。
その理由はまさに「年間発電量の差」です。
この年間発電量は太陽光発電システム容量が同容量の場合、以前に当コラムでも記載させて頂いたように、「方位」「(屋根)勾配」によって差が出ます。
また、同容量でも別のメーカーのパネルや別の太陽光パネルの種類へ変更することで差が出る場合もあります。
【さいごに】
今回は「発電量」について記載させて頂きました。
「年間発電量」が増加する要素は「方位」「(屋根)勾配」が挙げられます。
しかし、この2つは既築の建物では変更が困難です。
その場合、上述のように「同容量でも別のメーカーのパネルや別の太陽光パネルの種類へ変更することで差が発生」する場合があります。
しかし、年間推定発電量は増加したが、導入費用も増加してしまい、予測償却期間が延びてしまう場合もあります。
よって、販売会社に複数のパターンのシミュレーションを作成してもらい、お客様のニーズに合った太陽光発電システムを選んで頂くことがおすすめです。